コンパクトエフェクターとマルチエフェクター、どっちにする?

エフェクターを始めて買う!という方向けの記事です。コンパクトエフェクターとマルチエフェクターどっちにしましょう?初めての方におすすめしたいのは、マルチエフェクターです!その理由をまとめました。

エフェクターの種類

ギターが使われている色々な曲を聴いていると同じギターでも様々な音色が聞こえてきますよね。一般的に、エレキギターではアンプの設定のほかにエフェクターを使って様々な音色を作っていきます。まずは、代表的なエフェクターの種類を紹介します。

歪み(ひずみ)系エフェクト;アンプにつないで、歪ませたときのおとです。代表的には、以下のような音です。

同じ歪み系のエフェクトでも、その強さや種類によっていくつかに分かれます。言葉での説明だけではわかりにくいので、実際に音を聞いてみましょう。ここでは、アンプシミュレータでフェンダー系のアンプを使用し、それぞれのエフェクトをかけた場合にどのような音になるかを紹介します。

①オーバードライブ;軽めの歪みです。オーバードライブを軽めにかけたような音は、クランチとも呼ばれます。

②ディストーション:オーバードライブよりも強めの歪みです。

③ファズ:こちらも強めの歪みですが、ディストーションとは少し違ってつぶれたような音と表現されます。

空間系エフェクト;空間的な広がりを表現するようなエフェクトです。カラオケのエコーみたいなイメージです。

全て、音に広がりを持たせるためのエフェクターです。言葉で説明してもわかりにくいので、実際に音色を聞いてみたほうがいいと思いますが、動画を準備中です。しばらくお待ちください。。。

ディレイ:

コーラス:

リバーブ:

ダイナミクス系:ギターの音量をコントロールするものです。

コンプレッサー:この中では使用頻度が多いと思います。音を圧縮します。例えば、ミュートを入れたファンクぽいカッティングをするときに使います。また、ギターソロなど、単音で長い音を弾く時にコンプレッサーをかけると、サスティーンを伸ばす効果があります(音を伸ばした時、音量が小さくなりにくい)。

リミッター:音量の上限を決め、一定の音量を超えないようにするものです。

その他

代表的なものは、ワウです。ジミヘンの、Voodoo Chileが有名ですね!足でペダルを操作して音を変化させるものが一般的ですが、ギターの音に合わせて自動的に変化するオートワウというものもあります。

コンパクトエフェクターとマルチエフェクター

コンパクトエフェクターとは、上で紹介したそれぞれのエフェクトが1台につき1エフェクト使用できるようなものです。いくつかの種類のコンパクトエフェクタ―をつなげて使用します。自分のお気に入りのエフェクターを選んで、エフェクターボードに集めていく楽しさがあります!

一方でマルチエフェクタ―とは、上で紹介した色々なエフェクターが、まとめて1台にたくさん入っているものです。エフェクターの操作はコンパクトエフェクターと比較するとやや複雑ではありますが、購入時からメーカーが作ったおすすめの音もたくさん入っている場合が多いので、初心者でも遊びながら使い方を覚えることができます。

おすすめは…

初めてのエフェクターの場合、個人的にはマルチエフェクタ―をおすすめします。

理由は以下の通りです。

・安く購入できるものもある:マルチエフェクタ―のほうが、たくさんのエフェクトが入っているので高いのでは?と思われるかもしれません。確かに、1台で10万円以上するような高級なものもありますが、最も安いものだと1万円以下で購入できるものもあります。コンパクトエフェクタ―の一般的なものは、1個1万円ぐらいなので、一通りそろえると数万円かかってしまいます。一通り使える音を出すためには、マルチエフェクタ―のほうがかなり安くすみます。

・最近のマルチエフェクタ―は音がいい:1万円以下のものであっても、音質は十分使用できるものだったりします。また、有名なコンパクトエフェクタ―の音を再現(モデリング)したエフェクトが入っているマルチエフェクタ―もあります。本物もコンパクトエフェクタ―と、モデリングされたマルチエフェクタ―の音を単独で聞き比べてみても、ほとんど同じで、聞いている人には違いが判らないレベルだと思います。

・マルチエフェクタ―1台で、音作りの勉強ができる:上にも書いた通り、マルチエフェクタ―にはたくさんのエフェクトが入っており、複数のエフェクトをつなげた音作りができます。どのようなエフェクトを、どのような順番で並べたらいいのか?ということや、それぞれのエフェクトの設定をどのような設定にすればいい音がでるのか?ということを、遊びながら勉強できます。

・うまい人はコンパクトエフェクタ―を使っている?:上級者の人は、コンパクトエフェクターをたくさん持っていて、使いこなしているイメージがないでしょうか。上級者の人でコンパクトエフェクタ―を使用している人がいる理由は、歪み系は、このメーカー、空間系はこのメーカー、ダイナミクス系はこのメーカー…と 自分の好みの音を追求して好みのエフェクターに行き着いた、という方が多いと思います。ただ、このレベルに達するにはかなりたくさんのエフェクターを弾いたり、気に入ったものがあっても、別のものに取り換えてみたり…とかなりの時間と労力(お金?)をかけていると思われます。まずは、マルチエフェクタ―で好みの音の傾向がわかってから…でもよいのではないかと思います。また、最近のデジタル技術はかなり向上しているので、プロの人でもマルチエフェクタ―派が増えてくるのではないか?と個人的には思っています。